あなたは、ババ・オジェイ(Baba Oje)を知っていますか?
1993年にグラミー賞を受賞したオーガニック系ヒップホップ・グループのアレステッド・ディベロップメント(Arrested Development)のメンバーで精神的支柱と呼ばれている人物です。お爺ちゃんです。
以前、某有名アーティストに「DJは人が創った曲をかけるだけだ」と直接言われて見下されたことがあります。同じようなことを言ったプライドが高い楽器奏者の知人もいます。一緒に住んでいたピアノ講師の彼女からは絶対音感について何度も指摘されました。それぞれに立場が違うので思いもそれぞれに違います。思いが強いほど攻撃的になります。
そんな中、アレステッド・ディベロップメントのメンバーが言いました。
私達がこの名誉ある賞を獲得できたのは、DJがクラブで何度もかけてくれたお陰です。リアルな体験の拡散が私達をメジャーにしてくれたました。世界中のDJ達に感謝します。
私も当時アレステッド・ディベロップメントを推していましたので、この発言は胸を熱くしました。環境や立場が違う人達を理解して取り込み、違いを認めてリスペクトするアレステッド・ディベロップメントの真骨頂がババ・オジェイ(Baba Oje)の存在です。グラミー賞の受賞当時(1993年)既に還暦をすぎていたババ・オジェイは何もしません。あるライヴでは杖をついて現れてステージの真ん中に置かれた椅子に座っているだけでした。不思議でした。当時は私も若かったのですが(なぜだか)あんな風に年を重ねられたらいいなと思いました。今でも何となく、ババ・オジェイになりたいと思います。
86歳で亡くなった時の記事
ババ・オジェイ(Baba Oje)が登場するライヴ
グラミー賞ノミネート